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クラウドファンディング達成!道筋を振り返る。

クラウドファンディング112%達成。感謝しかありません!!

クラウドファンディング目標額達成しました。
ご支援ご拡散、心より感謝申し上げます!!!

いきなりですが、少し立ち返ります。
この文章は温度をもって話を伝えたいので、あくまでわたくし、代表 岩男の目線でお伝えさせて頂きます。

そもそも「なぜ、クラウドファンディングが必要になったか?」
これは完全に僕の企画力不足と過信から始まりました。

僕は俳優を10年やってきましたがプロデューサーをやるのは初めてです。
今回、この企画を推進してきて僕は成功からの実感と至らなさを感じました。

まずは、成功からの実感について。

それは、「行動すれば物事は変わる」ということ。
僕は有名俳優でもなければ超インテリな計算が出来る企画者でもありません。
自分に何か能力があるとしたらなんだろう?
考えると2つくらい浮かびました。
『人と沢山会って話すのが好き』そして『欲の容量?キャパ?が大きい気がする』ということ。
なのでひたすらに「調べ」「アポを取り」「会う」事を繰り返しました。
それはこの企画を協賛して下さる企業さまを探すこともあり、そもそもチームとして味方についてくれる人を探す作業もありました。

“会う事”の魅力は、不滅です。やはり人同士が同じ時間をかけて同じ空間で向き合うと必ず何かが生まれます。それだけストレスのかかる事です。これはいい意味で。
アサヒグループ芸術文化財団さまの御助成をはじめ、TENGAさまのご協賛に下北沢あずま通り商店街さま、いわば母校の新国立劇場演劇研修所。
もっと遡れば鄭さんの「COUPLES 冬のサボテン」の上演許可を頂くために姫路まで弾丸で会いにいきました。
中村 中さんに作曲のオファーをお願いするときも口から心臓飛び出そうになりました。

でも、それらが全て糧になっています。
人に企画の魅力を伝えようと思うと「ん?それはどういう事?」とか「何の意味があるの?」とか質問が沢山飛んできて、時には「グッ…あまり考えてなかった…」という自分の穴に気づかされる事もあります。しかしそうやって色んな事に気付き考え、プレゼンするたびに企画が鋭くなっていきました。

この企画をここまで進めるにあたり本当に沢山の方と出会い、人の輪が2つも3つも大きくなりました。
『会って話す』という事を大切にする事は僕の大切な根っこであり、今後も大切にすべき指針です。

そして次に至らなさ。

それは、「そんなに甘くない」ということ。
「ごめんね〜今回予算がなくて思うようにギャラが払えないのよ〜」
衣装助手をはじめて今まで12年。この言葉を何度聞いてきたでしょう。
僕はこの言葉に異論を唱えていました。
それって僕たち俳優が「すみませーん、ちょっと今回思うように演技できないんですよ〜」て言うようなもんだと。プンプンしてました。

しかし今回わかりました。

予算組み立て、きっっっっい。(笑)

クラウドファンディング本文にも書きましたが私たちメンバーの報酬は度外視です。
企画会議から稽古から何から何まで走り回ってますが、報酬と呼べるものはありません。

しかし、僕は初プロデュースということで最初はギャランティをちゃんと用意した予算表を組んでおりました。
もっと多くの企業さまよりご協賛いただき、助成金ももっと沢山審査通る予定でした。甘いですね^^;;

何人かの方から「そんな沢山協賛もらってすごいよね!」とか「海史はラッキーだよな!」とか言っていただきます。確かに現状のご協賛も心より感謝してますし、僕はラッキーな男です。

でもそれは、調べて調べて「ここなら協賛してくれるかもしれないな」という企業60~70社くらいに当たって、そこから「会ってお話を聞きましょう」というお返事もらえるのが5・6社。そこから契約にこぎつけるのが1・2社。といった感じです。
助成金にしても「年に3度以上の公演を行なっている団体(んなん無理じゃ!)」や「3年以上の活動歴がある団体(クソ…)」などの条件が色々あるんですね。完全な勉強不足です。

そんな沢山の障害を乗り越えて今の企業・団体さまよりご助力頂いております。
それでねぇ、、団体メンバーの報酬が確保できてないわけですから。一筋縄じゃいかないわけです。

ここだけの話、第二回公演のめちゃめちゃ面白い構想が思い浮かんでるのですが、どうやっても収支がつく想像ができなくて、ブルってます(笑)

「演劇は赤字で当たり前でしょ!」に、ちょぴっと反抗してみる。

僕は演劇や芸術活動をする上でクラウドファンディングなどでお金を集めることに抵抗がありました。
今考えれば、その理由の4割くらいは「怖いから」ですね。残りの6割は「なんとなく」です。かっこ悪いけどそんなもんです。

でもお金が絶対的に足らないわけですから、やらざるをえないわけです。

そんな中、ある超一流ビジネスマンの方に相談しました。するとひと言。

「自分がやりたいことが世間に通用するか1発でわかるよ。絶対やったほうがいい。」

 

めちゃめちゃ怖かったです。
でもやる決心はつきました。

話が一瞬それますが、アヴァンギャルド×コンプレックスには「段裕之」というメンバーがいます。彼はゴリゴリのビジネスマンです。

なぜ彼がこのチームにいるのか?
それは、僕たち演劇人がビジネスを嫌ってるから。です。
や、言い方をもっと正しく。

ビジネスが怖いから。です。

 

彼の一言は刺さります。耳が痛いです。時にイラっとします(笑)

でもそれは、マトを得てるからです。
アヴァンギャルド×コンプレックスは果敢に攻める姿勢を崩しません。でもそれは自分たちらしい演劇を思い切りやるだけじゃなく、団体を存続させるためにもお金や将来性とちゃんと向き合って行かねばならんということです。

そんなわけでビジネス的観点も頑張ってすこしずつ取り入れられるよう努力しちょるわけです。。

「準備に命をかけてください!」

担当者にそうキツく言われました。

あの本文なるものは僕 岩男が書いたのですが、あの文章はいわば「第10稿」といった感じです。
友人やビジネスマン、人生の大先輩、クラファンを何度か成功させてる若手ベンチャー社長、ライターさん、、沢山の方に読んでもらってはボロカス言われて直してまたボロカス、、を繰り返しました。

途中とあるビジネスマンの友人に
「いっかいさ、いい文章ができたとして、それでどれくらいの人が入れてくれるかを計算しようよ」と言われ、やってみました。
「友達・身内・いつも応援してくれる人の数は?(団体全体で)」「じゃあ、その中のどれくらいの人がこの記事が流れてきて目に止める?」「その中のどれくらいの人がページを開いてくれる?」「ページ開いたとして、その何%の人が最後まで読んでくれる?」「じゃあ最後に、全部読んでくれた中の何%の人が支援してくれるかな?そしてそれはいくら?」

泣きそうでした。や、泣いてたのかもしれません(笑)

そして出た数字。

支援額39万円。

 

いやー、あの時の気持ちは忘れません。世の中にあるビジネスマン全員に火をつけたかったです。
でも現実は全く違いました。

だからといって彼になんの恨みもありません。むしろとっても感謝してます。

「怖い」この感覚は本当に大切です。

怖いから準備します。怖いから沢山沢山対策を練ります。
そんなエネルギーが何かの形で伝わり、ちょっとしたムーブメントのようなものが起こったのだと思います。
まっっったく予想もつかないような友人からの支援もありました。
大変さ以上に楽しさがありました。

準備。準備。自分たちだけでは何もできない。

クラウドファンディング中にメンバーを4人追加発表させていただきました。

ビジネスマンの「段裕之」

女優「田村彩絵」

女優「小園優」

顔出しNGですが各所支えてくれている「あすとろ」

彼彼女たちはクラウドファンディングを始める前より協力して頂いてました。
手を伸ばしていろんなことに挑戦しようと思うと、どうしても人が必要になります。
今回は女優の2人にSNS広報等を中心に裏方として協力頂いており大変心苦しいですが、今後とも同じ方向を向いて創作できる仲間がいるのは本当に幸せなことです。

また、僕が以前共演した女優の さとうほなみ さんや、株式会社TENGAさん、演劇ウォッチャーの高野しのぶさん、他にも多くの演劇人や友人にSNSを中心に拡散ご助力いただき、おかげさまでページ閲覧数も1万7千という凄まじい数字に達しました。

手を広げ、大きなことに挑戦するときは人のエネルギーが必要になります。しかし人が賛同してくださるには、それだけの価値をお見せし続けなければなりません。
倒れるなら前のめり。失敗しそうなヒリヒリ感を恐れず楽しみ、ワクワクできることをこれからもずっと探し続けたいものです。

ここからが本番。芝居が面白いかが勝負!!

さて、クラウドファンディングは終わり、ここからはプレイベント準備とリターン発送。

そ、し、て、、「COUPLES 冬のサボテン」の本稽古が始まります。

鄭さんが、いらっしゃいます!!

 

きついです。鄭さんの稽古はハードです。
でも最高じゃないですかそれって。

皆さんより頂いた、このあまりにも巨大すぎる愛情と期待。つまんない作品つくるわけにゃいきません。
もちろん「好み」ってものは何にでもあります。

まずは僕たちが今もてる全てのエネルギーをかけて創作に取り組みます。

2019年9月27日は、私たちにとって忘れがたい日となりました。

まずは来たる10月31日の初日に向けて駆け出します。

ありがとうございました!!

アヴァンギャルド×コンプレックス 岩男海史

 

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