色々あった2018。色々あるだろう2019。
体毛除去、ツルリとスタート2018。
僕は毎年、年賀状を書く。割と多めに。 その年お世話になった人に出すので、このタイミングで1年を振り返る。 思えば今年1月1日は、身体中にほぼ毛が無かった。もちろんアッコも。 というのも、所属していた事務所の先輩、澤田育子さんが演出する舞台「ストリップ学園」に出演していた。 超ド級のドタバタフルコメディ。ダンス満載、歌満載。上演中何度も本気で酸欠になりかけた。 座組や作風など、いつもと違う環境に戸惑いながらも必死な日々だった。年間通して最も身体が効きまくっていた時期だ。 ブーメランパンツ1丁で客席を飛び回りチップを頂く。そして家に帰ってヘトヘトになって風呂場でパンツを脱ぐと、股間からチップが出てきた。そんな夜は次いつ来るのだろうか。。鮮烈で最高に楽しい2018年の幕開けだった。
憧れの鄭義信さん演出!!
ストリッパー生活を終えるやいなや、心は1946年のシンガポールへ。これだから俳優は楽しい。 僕は新国立劇場に入った22歳で見た『焼肉ドラゴン』に衝撃を受け、「以来最も好きなの演劇作品は?」という質問に『焼肉ドラゴン!!』と即答している。そして作品はもちろんのこと、それ以来作演出の鄭義信さんの大ファンだ。 2018年3月、そんな鄭さんの新作に出演するに至りました! 『赤道の下のマクベス』出演の話が決まってからというもの、ワックワクでした。 そして台本を確認!!!。。。。 すると、、日本語が、、無い。。? そう、結論から言いますと、僕の新国立劇場デビューは『全台詞英語』だったのだ! 当然それで腐るわけなどなく、初のプロンプターも務め充実した日々を送りました。 大大大先輩の平田満さんをはじめ、地方公演を含め密な約3ヶ月でした。 その後、今の今に至るまで鄭さんにとってもお世話になってます。全ては出会いですね。 今思えば2018年年は『中西との1年間』でした。その始まりでもある今作。地方公演楽しかったなー。
衣裳家 岩男海史、始動。
ついに始まりました。というか始めました、衣裳家。 そもそも僕が演劇と関わり始めたのは16歳。衣裳家の母の助手としてアルバイトを始めました。 それから何を間違ったか「あれ、俳優の方が楽しそうだな。」と。これが全ての始まりです。 高校3年時よりワークショップを漁り、卒業直前に初舞台を踏みました。その後何度も「海史、今度舞台があるんだけど衣裳やってくれない?」というお話がありましたが「すみません、プレイヤーに専念したいんです」と、クソ生意気にも断ってきました。 そこには母親コンプレックスも存在していたと思います。「俺は衣裳家の息子じゃない、イチ俳優なんだ!」と。過去を否定する気は無いですが、意地になっていたと思います。 そして2017年「きらめく星座」と出会ってその考えは大きく変わりました。 「自分にしか出来ない事を一生懸命やろう」と。 “俳優 兼 衣裳家”。いいじゃないか。 そうして始まった衣裳家。その処女作は同期の中西良介がもつ演劇団体Triglavの第一回公演「The Collection」ハロルドピンター 。1960年代ロンドン。登場人物は全員デザイナー。リサーチがかなり大変でしたが挑みがいのある1本目でした。 7月には敬愛します先輩 野坂弘さんが主宰を務める“地平線”の「タイピスト」の衣裳も担当しました。こちらは2人芝居でワンシュチュエーションなのに60年も時が経つという難作。ギミック満載の衣裳を作らせて頂きました。これまた素晴らしい作品でした。
アヴァンギャルド×コンプレックス!!
今年は激動の年でしたが、これがイチバンでしょうか。 新国立劇場演劇研修所時代の同期がとにかく好きでした。「これは一生モノの宝だ」とボヤッと確信していました。「こいつらと何か作りたいなー」と。不思議とその想いは研修所を修了して個々バラバラになる事でグッと強くなりました。 4月あたりから集まって、HPの作り方やそれに向けてカメラマン、デザイナーなどを集めたり。公演の打ち方を諸先輩に聞いたりナンダリカンダリ。。とにかく走り回ってました。今もそうです。 特別な才能に恵まれていない僕としては、『とにかく会って想いを伝える!』ということに愚直にエネルギーを注ぐ必要があります。それはこれからもずっと変わらないと思います。 この団体を立ち上げてものすごい時間やエネルギーを使いますが、心の流れがスッと通りました。 来年本格始動致しますので、暖かく見守っていただけると幸いです。
2018年秋。色々。本当色々。
10月にしんゆりシアター「三人姉妹」。文学座・俳優座・民藝・青年座・自由劇場の大先輩方と共に古典劇にぶつかれたのは最高の経験でした。 また、その作品が終わった10月21日をもって所属しておりました芸能プロダクション“オフィスPSC”を退所させて頂きました。 1年半お世話になりました。短い間ですが本当に本当に沢山の事を学ばせて頂きました。形は変われど、これからも何かしらの形でご一緒できるよう邁進致します。 また、仕事外でも稲妻に打たれるような体験がありました。なんでしょう、人って分からないもんです。他人の事は分かるわけ無いですが、自分のことも分からんもんです。全ては出会い、タイミングなんだなと。人生の彩りがどっと増えました。
締めくくるはマクドナーッ!!
今年を締めくくるは、それにふさわしい大変さを誇ったこの作品。6月に立ち上げ公演の衣裳をやらせていただいたTriglavの第2回公演『THE PILLOWMAN 』。演劇界では言わずもがなですが、去年の映画「スリービルボード」で映画賞を多数受賞。そんなノリにノリまくっている劇作家マーティン・マクドナー。 さんざブログなどにアップしたので省略しますが、とにかく大変でした! 初の“出演 兼 衣裳”でしたが、ここまで大変だとは思いませんでした。何より戯曲が鬼畜です。本当に仕掛けが多い。衣裳を汚す。汚す。マクドナー、ふざけんな。 や、、、最高です。マクドナー。本当に素敵な戯曲をありがとう。
“俳優 兼 衣裳家”?
“衣裳家 兼 俳優”?
どっちでもいいわ!!
はあ。長くなりました。いま、メイウェザー×天心を見て放心状態です。 今年は仕事にプライベートに、最高の1年でした。もちろん幾つもの失敗や失態もありますが、素直に、スピーディに動けた1年間でした。 来年は未発表のものも含め、沢山楽しい事が待ってます。 その比率はというと、、俳優を1とすると、衣裳は5です。。いいんです!!たまに「俳優なの?」とか「衣裳家になりたいの?」とか言われますが、楽しい物が作りたいんです!それだけです。 来年も大変だろうけど、全力で走って走って、限界寸前でブハッて息継ぎして。そんな1年に出来たらと思います。 あと、、、結婚とか、、結婚とか。。 ささ、毎年恒例ジャニーズカウントダウンで岡本さんを拝みながら年を越したいと思います。 ビバ、2018!!
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