よしおのアヴァン×トリップ 第1回
奇跡は起こる
2018年8月23日、翻訳が一段落し、僕の生活は本当にダラけきっていた。外は暑いし、外に出たら余計なお金を使うし、外に出たって何するんだ。家で擦り切れるほど見ている「水曜どうでしょう」でも見よう。そうだ、そうしよう。
ダメ人間そのものである。
「水曜どうでしょう」は擦り切れるほど見ているので、見てなくても、画面と同じタイミングで同じ言葉・台詞を発することができる。これはもはや特技と呼べるのではなかろうか。
見始めた。
「このシーン、昨日も見た…」
擦り切れるほど見ても面白い「水曜どうでしょう」ではあるが、さすがに飽きることだってある。
「よし、Youtuberになろう」
思考回路がダメ人間になっているので、何を考えても上手くいかない。思考回路がダメになっていなければ、こんな漠然とした思考には至らないからである。
でもひとまずYoutuberになるために自転車に乗り、外に繰り出した。外に一歩踏み出した。暑い、暑い外である。
行く場所もYoutuberとして1本目の企画も何も考えていなかった。でもとりあえず自転車にスマホを取り付けるための器具を買いに行こうと、自転車で五反田駅まで来た。所要時間30分。その30分をもっと有意義に使えばよかったのに、と常に反芻を繰り返している。
五反田駅の駅ビルに入った100円均でお買い物。しかしお目当てのスマホを留めるヤツがない。
この時点でYoutuberへの道が閉ざされた。
「じゃあプロブロガーになる!」
やっぱりダメ人間である。
でもこの段階でなんとなく企画は思いついていた。
1,なんとなく山手線を一周してみる。
2,なんとなく母校に行ってみる。
僕の気持ちは1に傾いていた。だって明らかに企画っぽいじゃない。山手線一周なんてやってる人、無限にいるけどさ。
でも結局、僕は2を選択した。母校に行ったって何かあるわけじゃないけど、山手線を一周しても何も得られそうになかったから。
その決断をした時に神様は僕に微笑んだ。冒頭の写真がその神様の微笑みである。道端でばったりバイト中のアヴァンギャルドメンバー高倉直人と出くわしたのだ。
もしYoutuberだったら神展開ではあるが、残念ながらその道は絶たれている。
高倉と写真を撮り、再び僕は“アヴァントリップ”に戻る。
母校から徒歩2分!
母校の芝学園
母校にたどり着いた。
誰もいない。夏休みだもの。
母校に辿り着いても、結局何も起きなかった。さっきの神様の微笑みはなんだったのか?
それにしても暑い。喉が渇いた。でもお金がもったいない。
その瞬間、再び神様は微笑む。
「湧き水を飲みに行こう!」
喉が渇いた。でもお金がない。なら水を飲むしかない。しかも美味しい水が飲みたい。
すぐさま「都内」「湧き水」で検索をかける。
すると出てきた。母校から自転車で15分。元麻布というセレブな地に湧き水が出ているというのである。
喉が渇いているので自転車を再びかっ飛ばす。
着いた。
麻布山 善福寺である。
参道を進むとすぐ右側に湧き水が出ていた。通称「柳の井戸」。
……..
「これを飲むのか…?」
「厳しいだろ…」
心の中に激しい葛藤が生まれていた。でも喉は渇いてるし。一応、水が湧き出ているところをよく見てみる。
「あれ、綺麗だ。周りの苔も奥入瀬と同じだ。」
以前、青森県の奥入瀬渓流に行った時と同じ感覚、同じ色合いだったのである。
(証拠写真 奥入瀬にて)
綺麗な水でなければ、こんなに緑緑しい苔は生えないだろう。だから飲める。
思考が馬鹿になっている。非常に短絡的だ。だから皆さんは是非とも真似しないでほしい。
飲んでみた。
「美味い!軟水だ!軟らかいもん!」
水の味なんて分かるわけがない。でも確かにそう感じた。全く臭みがないのである。
明日になって、お腹を壊しているかもしれない。でも美味しかった。
この「柳の井戸」は弘法大師が鹿島の神に祈願をこめ、手に持っていた錫杖を地面に突き立てたところ噴出した、だとか、ある聖人が柳の枝を用いて掘ったものであるとか、様々な伝説が語り継がれているらしい。
いわゆるパワースポットである。
この周辺にはこの湧き水を使ったコーヒーが飲めるカフェがあり、「さっき僕が飲んだ水はやはり飲めるものだったんだ」と安心させる材料になった。
衛生面のこともあるだろうから、湧き水を直接飲まずとも、こちらのカフェでコーヒーを嗜み、非日常を感じる“アヴァン×トリップ”を楽しんでみてはいかがだろうか。
非日常のちょい旅を提案する
「よしおのアヴァン×トリップ」
このブログのコンセプトもなんとなく見えてきたところで、第一回を締めようと思う。
ご拝読ありがとうございました!
- 投稿者: avant-admin
- 中西良介
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