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9/1 第1回ワークショップ、終了!

ものづくりは怖い!!

たかがワークショップ?やや、されどワークショップ。

いわゆる”演技のワークショップ”にはあまり興味がなかったので、何かオリジナルな方法で演劇を身近に感じて欲しかった。そして、一緒にコミュニケーションの可能性を探って欲しかった。

そんなオリジナルのワークを作ろうと、会議に会議を重ねた。

そして出来上がった。

参加費1,000円。所要時間約150分。そして最寄駅 蔵前駅まで来ていただいて参加。。

決して高額であったり、とんでもない負担をかけているつもりはない(現に諸経費で利益など出るはずもなく)が、「お客様のお金と時間をいただく」とはこんなにも怖ろしいことかと再認識した。

私たちメンバーも俳優として何度か舞台に立たせてもらってる。もちろんお客さんを呼んで、決して安くはないチケット代と時間を割いて頂く。しかしそれはプロデュース・脚本・演出、等、等に紛れた中の責任感なのだと思う。

もちろん、今までの出演を半端な責任感でやってきたわけではないし、これからもそんなつもりは毛頭ない。

ここで言いたいのは、

「自分プロデュースは最高に自由で最高に怖い」ということ。

「なんだ、今更気づいたか」と思われた方、そうです。やっと気づきました。多くの責任を負いながら自らの趣味趣向を武器に戦ってきた先人たちに敬意が払いきれませんでした。

ワークショップですらこんなビクビクして作り上げた。作・演出プロデュースなんて日にゃこの身体が持つのだろうか、、や、そのために4人いるのだと、思う。

 

最高の支援者「ダイニングバー"夜更けの人々"」

「場所が欲しい!」これはワークショップどうこうを企画する以前からずっと思っていた。会議場所・稽古場・お客様を呼べる場所。。とにかく場所が欲しくて、都内のレンタルスペースや公民館、空き地など手当たり次第に調べたりもした。

しかし中々いい場所は見つからずどうしようかと悩んで居た時、ひょんな事からle mot(レモ)というチームを持つ音楽家の太田さんという方と出会った。

その太田さんの経営するお店「夜更けの人々」を貸してくださるというのだ。感涙。

しかもこのお店、太田さんが友人達と知恵を絞って長い月日をかけて作ったらしく、人肌の温もりもあり最高にいい雰囲気なのだ。さらに音楽家として使うこともあるので、証明と音響の設備まで整っているときた。しかもしかも「三文オペラが好き」だと。。最高じゃないか。

「ここでやろう」即座にそう思った。

*ちなみにアヴァンギャルド×コンプレックス最初のPV「アヴァンギャルド×コンプレックスvol.1」の挿入歌「大人は判ってくれない」は太田さんが作った曲です。よろしければ聞いてみて下さい。

仮面!履歴書!よし!

とにかく内容が決まらない。やりたいことは「お喋り」なのだ。本当に。ただお喋りがしたい。生活の事や社会の事、恋愛の事、もちろん演劇の事。色んなジャンルの人が集まってお喋りをしたい!そんな衝動でいっぱいだった。

しかしそんな纏まりのない会、誰がくる?誰が楽しむ?そもそもそんな内容でお金を頂くのか?

この「ワークショップ」という名前、やりたい事とあまり雰囲気がフィットしないので次回から変更しようと思ってます。が、初回で少なくともワークショップとうたってる以上、なんらかの技術や知識を提供する必要がある。

考えた。考えた。停滞しそうになった話し合いは誰かの一言で一気に空気が変わった。

「仮面つける?」

確かHUBでビール飲んでた気がする。本当にアイデアっていつ出るか分からないものです。

そこからは早かった。すぐに「こっちで作った履歴書渡そう」という提案が出た。

いい。何がいいって、あまり聞いたことない!

本番が怖い→じゃあ稽古せい。

大枠が決まり、そして何とか詳細な流れのようなものも決まった。

しかし、この会はあくまでコミュニケーションが主体であって、作品を見せるわけではない。完全なる参加型であるため、何が起こるか予想が全くつかないのだ。

怖い。。どうしよう。

今までの演劇生活の中で最も聞いたと言っても過言ではない言葉が頭をよぎる。

「稽古しろ。」

誰の声で脳内再生されるかはその都度違うが、ずっと言われ続けてきた言葉だ。そう、本番を充実させるため、不測の事態に備えるため、我々は稽古してきた。今回だって何も変わらない。やろう!

数人の信頼できる仲間を募り、若干縮小版の会を開いた。

そして終了後、フィードバックして「どこがよかったか。」「どうしたらもっと自由に積極的になりやすいか。」などを聞き、持ち帰りまた再び会議を重ねた。

テストに参加してくださったみんな、この場で改めて本当にありがとうございました。

来たる9/1

ついにきた。不安視していた参加人数も意外とアッサリと達成。あとは楽しみまくるのみです。。

 

 

 

と、ここまで長々と書いておきながら詳しい内容に関しては伏せさせていただきます!「やってみてのお楽しみ」です!

とはいえもう7割くらいはバレちゃってる気がします。

とにかく大きなテーマは2つ。

「演劇を身近に」「コミュニケーションは自由である事」です。

これを感じて欲しかった。そして一緒に探求したかった。

用意したちょっとした物語の流れの中で、ホストとして参加している我々メンバーも何かしらの役を演じています。そして全てのお客様は履歴書の人物になって頂いてます。

その場の全てが嘘なのです。

SNSの普及で匿名性を帯びたコミュニケーションが多くなりがちな昨今、自分の本心を振りかざすのはとっても怖い事だと思います。なので、こちらで「履歴書(内面)」と「仮面(外面)」という強力な”盾”を用意させて頂きました。その中で存分に自らの”剣(本音)”を振るって欲しかったのです。

結果は自分で言うのも難ですが、とても良かった!と思います。予想していた数倍も盛り上がり、お客様も喋る喋る。何度かこちらサイドで時間を気にして急ブレーキをかけたほどです。

終了後、とある仕掛けがありまして、お帰り頂いた参加者全員がお店に戻ってきて下さいました。もちろん何かを強制したわけではありません。会は終わっています。ここからは只の飲み会です。

当然、仮面は外していますし、「初めまして」の自己紹介からスタート。しかし、さっきまで仮面をつけ散々意見を出し合った仲。会話はあまりにもスムーズで、普段では話せないような本音もバンバン飛び出します。

参加者のほとんどが演劇に関わりの無い方々。その全員が紛れも無く「演技者」で、演じることの楽しさ(そして大変さ)を体感してもらいました。中には「これは全員がフラットに関われる素晴らしい方法だ、うちの会社の新人研修で使いたい!」という意見まで。そのうち特許抑えた方が良いかもですね。

といった感じです!

もちろん私たちは演劇団体なので公演もやります。鋭意準備中なので暫しお待ちくださいませ。

しかしそれとは別に、このワークは可能な限り定期的に開催します。目指せマンスリープロジェクト(月イチ)です!

内容に若干の修正・変更を加えながら更なるワクワクを探し続けます。お金・時間・マインド、諸々ご都合よろしい時に気軽にご参加下さいませ!次回は10月某日開催予定、追って掲載致します!

最後に、このワークを考えるに当たって、「演劇の身近さ」「コミュニケーションの可能性」そして履歴書・仮面…私たちにこれらの発想やツールを下さったのは紛れも無く新国立劇場演劇研修所です。そんな演劇の楽しくも奥深い面を多く伝えて下さった講師の方々、本当にありがとうございました。

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